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出産して改めて気づいた電気の大切さ。3児の母・辻元 舞さんが暮らしを支える電気について考える

2025.03.26

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モデル 辻元 舞さん

モデルとして活動する一方で、テレビ番組への出演や様々なブランドとのコラボレーションにも携わるなど幅広く活躍する辻元舞さん。2024年8月には第3子となる長女を出産。SNSでの人気も高く、飾らないプライベートの発信が共感を得ています。特にInstagramはフォロワー数が43万人を超え、「ファッションや美容の情報が参考になる」と、同世代の女性を中心に大きな注目を集めています。過去には送配電事業者の研修施設に取材に行った経験もある辻元さんに、これまでの歩みや3児の母として感じる電気の大切さについて伺いました。

 

テーマパークのダンサーから芸能界へ。下積み時代はバイトをしながらオーディションを受ける日々

――――――まずは、辻元さんの現在の仕事内容について教えてください。

モデル活動を中心に、YouTubeやSNSで美容やライフスタイルの情報などを発信しています。テレビ番組『プレバト!!』(MBS)で絵を描かせていただいたことをきっかけに、最近はデザイン関連の仕事も増えていますね。今年に入ってからは自身のアパレルブランド『I'm in(アイムイン)』を立ち上げ、子育て中のママもオシャレを楽しめる洋服を作っています。

 

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子育てをしながら、仕事面ではマルチに活躍。「1日の時間がもっと長かったらいいのに」と話す

 

――――――芸能活動を始めたきっかけは何だったのでしょうか?

高校卒業後に、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンでパレードダンサーをしていたのですが、踊っている私を見た現在の事務所の方からスカウトを受けたんです。ちょうどその頃、今まで培ってきたことをもっと広い世界で活かしてみたいと思っていたので、芸能活動にチャレンジすることを決めました。

事務所に所属したのは21歳で、当時の芸能界では遅い方でした。「何でもやらせていただきます!」というスタンスで、数えきれないほどのオーディションを受けていましたね。当時はまだ出身地の京都に住んでいたので、オーディションのために上京する費用をバイトで稼いで、なんとかやり繰りしていました。

 

――――――現在はママモデルとして活躍されている辻元さんに、そんな下積み時代があったのですね。

結婚と妊娠が、仕事の面でも転機になりました。妊娠を機に、ビューティー雑誌への出演を増やしてもらったんです。これがきっかけとなって、第1子出産後はママモデルとしていろいろなファッション誌に呼んでもらえるようになりました。

 

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同世代の女性ファンが多い辻元さん。ファンの方に「インスタ見てます!」と話しかけられることが多いそう

 

プライベートでは3児の母。毎日忙しくても「頑張りすぎない」ことを意識

――――――2024年8月に、第3子となる女の子を出産されました。

赤ちゃんならではの可愛さに毎日ただただ癒やされています。お兄ちゃん2人も赤ちゃんにデレデレで、特に9歳の長男は「妹が欲しい」とずっと言っていたので、本当に念願が叶った感じなんです。長男のスマホやiPadの待ち受け画面も、気づいたら全部妹になっていました(笑)。

 

――――――それは微笑ましいですね。ご家族が増えて辻元さんご自身に変化はありましたか?

3人目にしてようやく育児に余裕が出てきたような気がしています。つい先日は、外出中に2回もオムツ漏れが発生してしまったのですが、お兄ちゃんたちにも目を配りつつ、まったく慌てることなく淡々と対応できました。2人目までは「よりによって外で!?」と焦っていたと思うのですが、今はちょっとやそっとのことでは動じないですね(笑)。

 

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第3子が産まれて5人家族に。お兄ちゃん2人は妹を溺愛!(引用:辻元 舞さんInstagram)

 

――――――家事・育児と仕事の両立は大変なことだと思います。モチベーションを上げるために、どんなことを意識されていますか?

基本的にポジティブ思考で、家事・育児・仕事へのモチベーションは常に高い方なんです。ただ、3人目が産まれてからは、産後の体の回復の遅さ、やる気はあるのに体力がついてこない、といったフィジカル面での変化も感じるようになりました。30代後半なので、年齢の影響もあると思います。それでも子供が3人もいると、常に何かしらやることを抱えていて、座る間もなく動き続けなくてはいけないんです。

そのため、自分の中で優先順位をはっきり決めることにしています。例えば、締め切りがある仕事や子供とのコミュニケーションは優先順位が高いことなので、ちゃんと向き合う時間を作るようにして、それ以外のことは思い切って手放すようにしています。だから洗濯物は毎日山積みだし、食事はお惣菜の宅配サービスを活用することもあります。理想にとらわれず、「頑張りすぎない」ことが大切です。

時々、「この日は何もしません!」と宣言して、家事・育児の全てを夫に託す日も作っています。その日は部屋にこもって鍵をかけて、イヤホンで大音量の音楽を流して、ひたすら絵を描くんです。1人で無心になれる時間を持つことが、ストレス発散になっていますね。

 

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『プレバト!!』(MBS)で描いた辻元さんの作品(引用:辻元 舞さんInstagram)

 

安心して出産に臨めたのも電気のおかげ。電気がなければ家事・育児は大変! 

――――――辻元さんは、普段の生活の中で「電気があってよかった」と感じる瞬間はありますか?

娘が生まれてから、電気のありがたさをより感じるようになりました。出産の時には計画無痛分娩を選んだのですが、思い返すと、お腹の張りの数値を測るモニターも、陣痛促進剤を自動で入れる機械も、全部電気の力で動いているんですよね。育児においても、液体ミルクを温めるミルクウォーマー、哺乳瓶の除菌乾燥機、ベビーモニターなど、電気の力で動くアイテムは育児になくてはならないものばかり。無事に出産できて、3児のママとしてなんとか生活できているのも、電気のおかげです。

つい先日も、電気のありがたさを感じることがありました。家族旅行で泊まったホテルにコインランドリーがなくて、久しぶりに汚れ物を手洗いしたんです。濡れた服は重いし、絞るのに力がいるし、手もカサカサ!電気の力で洗濯から乾燥までしてもらえる、今の時代に生まれてよかった…って心から思いました(笑)。

 

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「電気がなければ生活は成り立たない」と言葉に実感がこもる

 

――――――当たり前にあるものだからこそ、電気のありがたみはつい忘れがちですよね。

実は以前、電気を送り届ける、送配電事業者の研修施設を取材させてもらったことがあります。広い敷地に電柱がたくさん立ち並んでいて、作業員の方たちが重い装備を着けて、10メートル以上ある電柱に登って作業訓練をされていました。現場で大変な仕事をしてくれる人がいるからこそ、安心して電気を使えることを実感しました。

今でも停電のニュースを目にすると、「きっと、今まさに作業員の方が現場に出向いて復旧作業をしてくださっているんだな」と、取材のことを思い出します。うちの子たちもスイッチを押したら電気がつくことを当たり前だと思っているので、「これはすごくありがたいことなんだよ」って繰り返し伝えていきたいですね。

 

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「現場で復旧作業に尽力する方々の存在はもっと知ってもらいたい」と話す辻元さん

 

子供たちからSDGsを学ぶことも。未来のために日常生活の中でできること

――――――エネルギーや自然環境などの課題について、意識されることはありますか?

モデルやタレントとして表に出る仕事をするようになり、ニュースなどを通じてエネルギーや自然環境について意識する機会が増えました。さらに、子供が生まれてからは、なるべく不安の少ない明るい未来にしてあげたいという気持ちが強くなりましたね。エネルギーを安心して使い続けられること、自然環境を守り続けることは大切だと思います。

「電気を点けたら必ず消す」「使わない家電のコードはコンセントから抜く」など、自分も気を付けながら、家族全員に口を酸っぱくして伝えています。他にも、キッチンでは、使い捨ての習慣をできるだけやめようと考え、繰り返し使えるジッパーバッグを使っています。本当にちょっとしたことですが、日々の生活での小さな積み重ねが大事だと思っています。

学校でSDGsの授業を受けてきた子供たちと、「ペットボトルを燃やすとシロクマのお家がなくなっちゃうんでしょ?」「だからちゃんとゴミは分別して捨てようね」なんて話すこともあります。自分が小学生くらいの頃と比べて、今の子たちは地球温暖化などの環境問題についても、学校でしっかり学んでいるんだなと気づかされます。ときどき、子供たちの方が詳しいんじゃないかな?って思うこともあります。子供たちと話す中でも、地球温暖化は待ったなしの深刻な問題だということを改めて感じますね。暮らしの中で、ちゃんと意識して行動していきたいです。

 

アートを通じて自分を表現し、地方の伝統工芸も応援していきたい

――――――今後の展望を教えてください。

引き続き、モデルやタレント、アパレルの仕事を頑張りながら、アート関係の仕事にも力を入れて、自分の内なる部分を作品として表現していきたいですね。それから、地方の伝統工芸に関する情報も発信していきたいです。私は旅行が好きで、旅先ではよく陶芸などのものづくり体験にチャレンジするのですが、現地の方から、跡継ぎがいなくて困っているなんて話をよく耳にするんです。伝統や長年培われてきた技術が途切れないよう、作品の魅力や作り手の現状を多くの人に伝えることで、私なりの応援ができたらと思っています。

 

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旅先でいろいろな「体験」をすることが辻元さんの楽しみ。「知らないことは何でも知りたい!」と好奇心旺盛

 

――――――最後に、辻元さんにとって「電気」とは何でしょうか?

絶対になくてはならないものです。家族みんなが笑顔でいられるのは、電気が支えてくれているおかげです。ただ明るく照らしてくれるだけでなく、みんなを笑顔にしてくれる大切なものだと思います。

 

【編集後記】
好奇心旺盛に自然体で変化を楽しむ辻元さん。インタビューでは、家族を大切にされている様子が伝わってきて、その明るさでご自身だけでなく周囲の人も楽しくする、そんな力を感じました。
 

辻元 舞

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つじもとまい。モデル。モデルとして、雑誌『VERY』(光文社)や『LEE』(集英社)を中心に活躍。テレビ番組『プレバト!!』(MBS)では、絵の才能を開花させ活動の幅を広げる。プライベートでは、夫と9歳、6歳、0歳の子供との5人暮らし。著書に『Mai Life -ハッピーの秘訣は「頑張りすぎない」こと! -』(SDP)がある。

Instagram:@mai_tsujimoto

衣裳協力:カーディガン/エストネーション、カットソー/KBF 、パンツ/ラヴィッシュゲート トーキョー、ネックレス/エルエイチエムイー


企画・編集=Concent 編集委員会


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