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九州電力がゲームを応援? 福岡をeスポーツの聖地にする「チャレパ」プロジェクト

2022.03.25

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「電力会社」と聞いて思い浮かぶのは、「電気を作り、届ける」こと。でも実は、地域の発展や、コロナ禍など環境変化に柔軟に対応するため、ほかにもさまざまな活動をしているのをご存知でしょうか。2021年8月、福岡県・福岡市にオープンした「eスポーツ チャレンジャーズパーク」。大会も開けるスタジアムまで備えたこの施設をバックアップするのが九州電力です。なぜ電力会社がゲーム? 西日本最大級のeスポーツ総合施設の魅力と共に、その背景をお届けします。


eスポーツの魅力を世界に発信!

全世界の競技人口が1億人以上と言われ、五輪大会正式種目への採用が検討されるほど盛り上がっているeスポーツ。

日本でも急速に人気が高まっていて、「中学生男子が将来なりたい職業」(2021年7月 ソニー生命調べ)では、プロeスポーツプレーヤーがYouTuberに次ぐ2位にランクインしているほど。

そんな時代だからこそ、昔ながらの“ゲーセン”ではない、まったく新しいeスポーツ施設が生まれています。その一つが、九州最大の繁華街・天神にオープンした「eスポーツ チャレンジャーズパーク(以下、チャレパ)」です。

 

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天神南駅から徒歩3分、天神駅からは徒歩10分の天神ロフトビル8Fにある

 

チャレパには、博多の街を見下ろす開放的なフロアに、スタジアムやカフェ、ショップなど7つのエリアがあります。

メインとなるのが、5対5のeスポーツ対戦ができる円形のスタジアム。200インチの大スクリーンを中心に最大20名の観客が収容でき、ここから全世界に生配信することもできます。


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どの席に座っても観戦しやすい円形のスタジアム

 

大会やイベントも頻繁に開催され、日本国内プロeスポーツリーグのパブリックビューイングなども行われています。

さらに、チャレパはプロeスポーツチーム「Sengoku Gaming」のホームスタジアムでもあります。2021年にシンガポールで行われた賞金総額50万ドルの国際大会「Wild Rift Horizon Cup」では5位タイになったこともある日本屈指の実力派チームです。

練習などでプロ選手が実際に訪れるスポットなので、ファンはもちろんプロを目指す小中学生にも夢を与える大切な場にもなっているんですよ。

 

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施設内のショップでは「Sengoku Gaming」公式グッズも

 

超高速Wi-Fi&スイーツで人気テレワークスポットにも

誰でも気軽にeスポーツを楽しめる「プレイエリア」は、フロアの最奥にあります。

清潔感のある空間に20台の高性能ゲーミングPC。そこで20以上のゲームを快適にプレイすることができます。

 

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ヘッドホンやマウスももちろんゲーミング仕様

 

特筆すべきは、超高速なインターネット環境。

チャレパを運営する九州電力グループの通信事業会社「QTnet(キューティーネット)」の光回線が使われていて、最大10Gbps対応の専用回線が整備されています。

これ、実は金融機関やデータセンターで使われているものと同じ。つまり安定的で超高速な通信環境が、チャレパの大きな強みとなっています。

 

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全席どこに座っても最高の環境でプレイできる

 

魅力はゲームだけではありません。

スタジアムの隣にあるカフェは、昼は大きな窓から気持ちのいい陽が差し込み、夜は天神の夜景を見下ろす絶好のロケーション。

 

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カフェのカウンターは、まるで海外のホテルのよう

 

おいしいフード&スイーツと一緒に、世界的に人気の高いニュージーランド発のコーヒーロースター「コーヒースプリーム」のスペシャルティコーヒーを飲んで、ゆったり一息。

ちなみに、ゲームで使われる超高速通信回線に加えて、カフェスペースでもWi-Fi利用が可能です。知る人ぞ知るテレワークスポットとしても密かに人気なのだとか。

 

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「コーヒーと栗のモンブラン」(490円)は女性に人気

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一番人気の甘辛い牛肉を挟んだ「SENGOKU DOG」(660円)

 

さらに、動画配信機材を完備した「配信ブース」もあり、カップル向けの時間貸しサービスもスタートしました。

2人でゲームを楽しんだら、カフェでひと休み。そんなデートスポットとしても、福岡のゲーム好きカップルに好評とのことです。

 

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照明やマイクなどがあり、ゲーム実況配信も手ぶらでOK

 

ゲームを楽しむ子どもからシニアまでを九州電力が全力サポート

eスポーツの魅力を発信するチャレパ。

そのストーリーは、2019年に「QTnet」が「Sengoku Gaming」をバックアップするところから始まり、現在では施設運営などの取り組みを九州電力が広くサポートしています。

そこに掛ける熱い想いを、施設運営に関わる3人のキーパーソンに伺いました。

 

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左から株式会社QTnet 経営戦略本部 稲葉太郎さん、「Sengoku Gaming」を運営する株式会社戦国 代表取締役 西田 圭さん、九州電力株式会社 テクニカルソリューション統括本部 野田純一さん

 

「通信事業にとって、eスポーツはとても親和性が高いスポーツです。eスポーツをリアルスポーツへ近づけ、福岡から世界に通じる文化を発信していく。そのためには、選手とファンの距離を縮めるリアルな場所が必要だと考え、チャレパを作ることになりました」(QTnet 稲葉さん)

もともとはコアなeスポーツファンに向けた施設であったものの、実際にオープンしてみると予想外の客層にビックリ。

 

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ホームスタジアムを持つ国内チームはほとんどなく、選手たちのモチベーション向上に大きく影響。関東や東北から移住した選手もいるとか

 

「4分の1のお客さまがファミリー層なんです。今のゲームのことはわからないけど、チャレパで一緒にプレイすることで『子どもへの理解が深まった』というお声をよくいただきます。これをきっかけに、親子体験会をはじめ、ゲーム依存を不安に思う保護者に向けたワークショップなど、教育面での試みもたくさん行っています」(戦国 西田さん)

ほかにも、認知症予防の研究を兼ねた「シニア体験会」や、ホテルニューオータニ博多とコラボした「ゲーミング客室」などを開催し、あらゆる面でeスポーツの可能性を探っています。

 

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「九州はアジアの玄関口。天神がeスポーツの聖地になれば、観光面でも面白くなります!」と熱く語る3人

 

「eスポーツによって福岡をさらに魅力的な街にできたら、地域に根ざす九州電力としてこれほどうれしいことはありません。チャレパがあることで、地域の子どもたちが元気になる。そしていつか、ここから世界に羽ばたくトッププレーヤーが生まれたらなんて。本当にワクワクします。eスポーツを支えるのは電気や通信環境。電力会社として、こうした新しい時代の取り組みをグループ会社と連携しながら支えていければ」(九州電力 野田さん)

地域の会社が力を合わせ、新しい文化と共に子どもたちの夢も応援する。チャレパに訪れれば、eスポーツの印象はまったく変わります。福岡がゲームの聖地と呼ばれるのも、そう遠い日ではないかもしれませんね。

 

 


■DATA

チャレパ14

esports CHALLENGER’S PARK
(eスポーツ チャレンジャーズパーク)

住所:福岡県福岡市中央区渡辺通4-9-25 天神ロフトビル8F
営業時間:11:00~22:00(最終入店21:00)
休み:不定休(12月30日~1月2日は休み)

https://challepa.jp/

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QTnet
https://www.qtnet.co.jp/

九州電力
https://www.kyuden.co.jp/

電気事業連合会
SDGsの達成に向けた地域共生の取り組み

<貢献する主なSDGsの目標>
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