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ここ数年、全国的に豪雨や台風の影響で「停電」が起きています。
急に電気が使えなくなっても慌てないように、備えておきたいのは知識と準備。
最低限知っておきたい、「停電の備えと対応ポイント」をご紹介します。
停電が発生したら! まずチェックすべきことは?
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停電が発生したら、まずは「停電がどこで起きているか」をチェック!
自宅だけなのか、付近一帯なのか。自分の家だけが停電していた場合は、安全ブレーカーが作動しただけかもしれません。
夜なら「近くの街灯」や「隣の家の明かり」を、昼でも「信号機」がついているかを見ることで、付近の停電をすぐにチェックできます。
ただし、地震や台風など災害が発生していたら、確認するときには身の安全の確保を。
もし、スマートフォンなどがインターネットにつながるのなら、地域の電力会社のホームページで停電状況を確認すると、正確な停電情報にアクセスできます。
まずは、避難した方がいいのかなど停電後の動きを決めるために、正しい情報を集めることが第一歩になります。
なんで起こるの? 停電の主な原因
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停電の原因は、実は災害や事故以外にもいろいろなものがあります
自然や動物、人間など原因はさまざまですが、その多くは、電線や変圧器といった電気を届けるための機器が壊れてしまい、電気が届かない状況になって起こります。
夏から秋にかけては、特に台風や雷雨が多いので注意が必要です。
電気の使い過ぎやブレーカーの寿命など、災害以外の原因も頭に入れておくと停電しても慌てないための備えになります。
《停電の主な原因》
①自然が引き起こす停電
雷…落雷によって、電線・変圧器などの設備が壊れて起こる
地震…地面の液状化や家屋の倒壊で、電柱や電線、地中のケーブルなどが損傷して起こる
台風・風雨…土砂崩れや強風で飛ばされたものによって電気設備が損壊して起こる
大雪…雪の重みで木が倒れて電線を切断して起こる
鳥の巣…鳥が巣作りに針金ハンガーなど使い、電線に触れて起こる
②人が引き起こす停電
事故…電柱などの設備への車の衝突事故や掘削工事による地中ケーブルの破損で起こる
火災…火災によって電線が燃えてしまって起こる
設備トラブル…たくさんの電気を使用する工場やビルなどの電気設備が危険な状態になり、それを変電所が検知すると停電することがある
使い過ぎ…家庭などで契約電気量を超えた電気を使うと安全ブレーカーが作動して起こる
③その他の停電
保守点検…電力会社が行う保守点検作業によって、計画的かつ一時的に停電する
ブレーカーの寿命…安全ブレーカーや漏電遮断器の故障や経年劣化による誤作動で、ブレーカーが落ちて停電が発生する
④ちなみに
電気料金の未払い…万が一、心当たりがある場合は、払込用紙を準備してカスタマーセンターに問い合わせを
停電が起きたら…注意するポイント
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もし夜間に停電が起きてしまったら、すぐに確保したいのは懐中電灯など明かりになるものです。
停電したら暗い中でむやみに動き回るのはNG。とにかく危険なのでやめましょう。
そして、先に挙げたように原因を確認後、早めに対処しておきたいのが、家電などのスイッチを切り、プラグをコンセントから抜くこと。
停電が解消されて家に電気が届くと、家電などが急に動き出すことがあります。
特に、アイロン、ドライヤーなどの電熱機器や、ハンドミキサー、電気ドリルなどの回転機器が、知らないうちに突然動き出したら、火災や事故につながる可能性も。(※機器によって安全装置などが作動する場合もあります)
避難で家の外に出る場合は、プラグを抜くだけでなく、安全ブレーカーを切っておくのがベターです。
意外に見落としがちですが、停電が長時間続くと冷蔵庫や冷凍庫の中身は冷やされていないので、電気が元通りになったとしても食べるのにはご注意。また、マンションのエレベーターやオートロック、立体駐車場、ガス給湯器なども電気で動いているので、停電中は使えないことも。
身の回りで何が電気で動いているのか知っておくことも、停電の備えになります。
停電に備えておくべき5つのアイテム
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停電や防災の知識はもちろんのこと、いざというときのために、「防災グッズ」は準備しておきましょう。
災害原因の長期的な停電にも備えて「水」や「食料」はもちろん、安全性を高めるために、「明かり」と「電源」を確保することも重要になります。
それに、グッズの準備と日ごろの心構えがあれば、避難が必要なのか、家で待機した方がいいのかなど、臨機応変な対応もできるように。
たとえ停電が起こったとしても、慌てないことが何より大切です。
《停電時にあると助かるアイテム&豆知識》
①懐中電灯
・「あるはずなのに…」予防のため、すぐ手に取れる場所に置いておく
・発光部分に白いポリ袋を被せると簡易ランタンに
②保安灯
・停電時に自動で点灯し、懐中電灯にもなる
・日常からコンセントに差しておけば非常時の心構えに
③発光テープ
・ドアノブなど停電時に見つけたい場所に貼っておく
④電池式ラジオ
・停電が長引いた場合の情報源として持っておいた方がいい
・使わなくても電池が消耗するため、電池残量は定期的に確認を
⑤電池・発電機
・長時間の停電に対応できるよう予備の電池も準備を
・手巻き式の簡易発電機があれば、スマートフォンの充電も可能