中部電力株式会社入社3年目・渡部良紗さんの1日に密着!

2018.07.18
私たちの暮らしに欠かせないエネルギー。便利な暮らしを支えてくれるエネルギー業界の現場では、女性も重要な戦力として活躍しています。彼女たちがどんな仕事をしているのか、どんな思いを持っているのか、その仕事ぶりにスポットを当てます。プライベートとのギャップにも注目!
 
【今月の密着人】
中部電力株式会社 発電カンパニー 再生可能エネルギー事業部 愛知水力センター 越戸水力制御所 渡部良紗(わたなべ らさ)さん(22歳)
 

愛知水力センター 越戸水力制御所で、発電所とダムの監視・運転業務を担当する渡部さん。入社3年目だが、テキパキとした仕事ぶりに、周囲の人からの信頼も厚い
 
長野県、岐阜県、愛知県を流れ、三河湾に注ぐ矢作川。その中流域にある越戸ダムが、渡部良紗さんの活躍の場だ。ダム左岸にある愛知水力センター 越戸水力制御所では、その矢作川を中心に28か所の発電所と大小33か所のダムを24時間体制で監視し、内10か所の発電所と5か所のダムを遠隔で運転している。
 

直線重力式コンクリートダムの越戸ダム。ダムの水位を調整するためのラジアルゲートが12門装備されている
 

制御室のデータ表示盤には、主要なダムのデータをリアルタイムで表示。数字の変化を読み取り、ダムのゲートの開閉を操作している
 
周囲に田んぼが広がる、のどかな町に生まれ育った渡部さん。幼少期は、農作業をするご近所の方々に見守られながら、自然に親しむ日々を送ったそう。
 
渡部さん「田んぼで泥遊びをしたり、町内会でバーベキューをしたり……。近くにコンビニなんて便利なものはありませんでしたが、近所の関わりが強く、とても貴重な体験をさせてもらいました」
 

「近所はみんな知り合いで、仲良しだった」と、当時を振り返る渡部さん。明るくハキハキと話す姿は、人を惹きつける魅力も兼ね備えている
 
中学校を卒業後は地元の工業高等専門学校に進学し、土木関係の知識・技術を修得。就職先として、中部電力を選んだきっかけは……。
 
渡部さん「仕事を通して、私を育ててくれた地元の方々に、恩返しがしたいとずっと思っていました。そんな中、近くの山から私達の住む街の夜景を見た時に、『これだ!』と感じたんです」
 
眼下に広がる無数の光…。それは地元も含めた人々の日常生活の証。人の役に立つ仕事=電力会社だと、確信した瞬間だった。幸いにも、中部電力では既に多くの卒業生が活躍していた。
 
渡部さん「就職活動中のOB訪問で、仕事について具体的な話を聞けたのがとてもよかった。自分の働いている姿を、自然とイメージできたんです」
 
電気を作る仕事にも惹かれたが、入社後の配属先が自然に囲まれた水力発電所ということにも心を躍らせた渡部さん。
 
入社時は、越戸ダムなど33か所のダムを管轄する、越戸土木管理所に配属。その後、社内の組織変更により愛知水力センター技術課の所属となったが、入社以降一貫して保全グループに所属し、ダムの取水口や導水路、発電所内にある発電機や水車の健全性をチェックする巡視点検を担当した。
 
渡部さん「ダムに関わるさまざまな設備の安全性を確認するため、時には険しい山道を進んだりもしました。最初は驚いたんですが、同時に自然の中で働ける喜びも感じました」
 

ダムの巡視点検では、1つのダムを1日がかりで行うこともある。1日歩きっぱなしのため、スマホの歩数計が24,000歩を超えることも!
 

安全を第一に、巡視点検を進める渡部さん。指差呼称や「報告・連絡・相談」を徹底することで、チームの意思疎通を図っている
 
ダムの水位を測る水位計の点検から、木の枝や葉といった異物の確認など、多岐に渡る巡視点検。
 
渡部さん「異常を発見したら、ダムの保守を担当しているグループへすぐに連絡。その後、みんなの協力で止まっていた発電機が動き出し、発電を再開する瞬間がたまらなく好きです」
 
入社3年目の今年4月から、現場の保守業務から水力制御所の勤務に。水力制御所のデータ表示盤やモニターに表示される情報を元に、できるだけたくさん発電ができるよう、2交替24時間体制で発電所とダムを監視し、運転している。
 
渡部さん「最初はモニターに表示されている数字を見てもさっぱりわからなくて、水力制御所の中を走り回る日々が続きました」
 

降雨でダムの水量が増えた時は、ゲートを操作して水を放流。失敗の許されない作業のため、指差呼称を徹底し、ヒューマンエラーを防いでいる
 

先輩や上司からのアドバイス、その日の状況など細かくメモを取っている渡部さん。後日、パソコンにデータとして保存することで、しっかりと復習も行う
 
水力制御所勤務は24時間体制のため、初めての夜勤も経験。最初は仮眠の取り方や食事の時間に戸惑ったというが、今では夜勤でのリズムにも慣れてきたそう。5連勤後の3連休のため、プライベートにも変化が。
 
渡部さん「これまでの休日は遊んで終わることが多かったのですが、プライベートの時間が増えた分、自炊をするように。1週間分の献立を考えて、常備菜を作るのがとても楽しいんですよ」
 

いかに多く発電できるかを考え、ダムを運用する渡部さん。この仕事を始めて、天気予報の見方も変わったという
 
まだ水力制御所に勤務して日が浅い渡部さんだが、実際の雨量が1〜2ミリ違うだけで、ダムの水位に大きな影響を及ぼすことを体験。雨量はもちろん、数日前の天候やダム水位の変化など、さまざまな要因を踏まえ、雨が降り出す前から発電出力を増やすなどして、ダムに貯まった水を無駄にしないようにするのが腕の見せ所と、仕事に奮闘する。
 
渡部さん「スイッチを入れれば電気がつく。そんな当たり前の事がとてもありがたい。この仕事を始めて、それをしみじみと感じています」
 
水力制御所に配属後、初めての夏を迎える渡部さん。夏はゲリラ豪雨や台風など、ダムに大きく影響する自然現象が待ち受けているが、水力制御所の業務に同じ日はない。これまで通り、新しい発見と気付きを大切に、経験を積んでいきたいと話してくれた。
 
渡部さん「晴れている日には、青空と周囲の山、ダム湖を見てリフレッシュ。夜勤明けは、朝焼けに染まったダムの美しさに癒されています」
 

作業監督者の研修を受けると支給される、監督者安全ハンドブック。現場の安全を確保するために必要なチェックポイントが記されている
 
今年から自動車通勤を始めた渡部さん。勤務中のキリッとしたイメージとは違い、プライベートではフェミニンな雰囲気。保全業務に比べて体を動かすことが少なくなったため、自宅ではヨガマットの上でのストレッチを欠かさず行っているのだそう。
 

仕事の制服から、私服に着替えた渡部さん。勤務中のキリッとしたイメージと一転し、ふわりとしたやさしい雰囲気が漂う
 
休日は趣味のゴルフやスノーボードを楽しむなど、アクティブに過ごす。特にゴルフは平均スコア70台、学生時代は全国大会に出場したほどの腕前。社会人になってから始めたスノーボードも、昨年の社内大会で準優勝するなど、運動神経の良さは折り紙つき。
 

競技歴8年の内、2年目から7年連続で岐阜県の強化指定選手に選出。現在は他部署の人とのコミュニケーションにも役立っている
 
将来、会社に必要とされる人材を目指し、日々の業務を大切にする渡部さん。その真摯な姿勢が、私たちの生活にかかせない電気を作り出している。
 
★渡部良紗さんプロフィール
年齢 22歳
星座・血液型 てんびん座・O型
趣味 音楽を聴くこと
好きな食べ物 アイスクリーム
好きな音楽 洋楽(Taylor Swift、Carly Rae Jepsen)